親戚がいる秋田でのお葬式に出席した時の話

私は今から7年ほど前、親戚の葬式に出席するために秋田県に行きました。関東では、お葬式をしてから火葬をするのが一般的ですが、秋田では亡くなってからすぐに火葬をし、暫くしてから葬式をするケースが多いとのことでした。また、近年葬儀会場は斎場が主流になりつつありますが、秋田ではお寺や自宅で行うことも多く、この時は親戚の家で行いました。

 

会葬者の数はとても多かったですが、全ての会葬者が家に収められるのは、家が大きい秋田だからできる事だと思いました。葬儀では、導師を務めた僧侶の方が、木で出来た小さな鍬でゆっくりと円を描くシーンがありました。これは、土葬をしていた時からの習わしで、今日でも死者を弔うために葬儀中にこの動作をすると聞きました。

 

葬儀が終わると、お骨を持って近くの墓地まで皆で練り歩きました。魔除けなのか、遺族が道端に細かく切ったナスやキュウリを撒いていたのが印象的でした。墓地では、石屋さんを通さずに自分たちでお墓を開け、納骨をしていました。納骨が終わると、再び家に帰り大きな客間で食事が振舞われました。

 

結局、朝9時頃から始まり、全て終わるころには17時を回っていました。都会のお葬式と比べ、長丁場で面倒でしたが、故人へ懇ろに供養できた気がしましたし家族の絆は深まった気がします。