父の付き合いの広さと酷さに嘆いた日

私の父が他界し、葬式の喪主…ではないものの、母が憔悴しきっていたので、仕方なく葬儀屋との相談は父の親類と私で行っていました。
本人の意向を汲むのがいいだろうという事で、葬儀場所も父の望んだ場所で執り行う事を決めました。
結婚式のように華やかで幸せなセレモニーとは真逆のお葬式。一応亡くなった旨を知らせ、通夜はいつ、葬式はいつと葬儀屋と親族たちと決めて行ったのですが、あとはその知らせを誰に送るか――それが問題となりました。
親戚はあまり多い方ではないので、父の親類と母の親類は伝えるとして、あとはどこまで父の友達に知らせるか。
父の性格は豪放磊落で、来るもの拒まないという物で、他の人が嫌がるタイプの人達も父の周りには結構な数集まっていました。人畜無害で、寧ろ「いい人」の部類に入る友がとても少ないのは、人が嫌がるタイプが群がっていた所為かもしれません。
生前、父の友達の所為で、どれだけ嫌な思いをしたことか。おかげで、親類一同、この人たちは呼ばなくていいんじゃないか――という人が多く、リストアップするのにも一苦労しました。
ですが、それでも恩義ある人や父と高校からの同級生で親しかった人は呼ばない訳にもいかず、来なきゃいいなあ…と思いながら当日を迎えました。
来なきゃいいなあという私の想いは天に届かず、親戚一同やそれ以外の人達まで眉をひそめる「父の友人たち」が大集合していました。
いい年をして父の友人たちは礼儀も空気も読めないので、無駄な気苦労をしました。親戚は仕方ないとして、故人の友達関係のリストアップは、かなり重要です。
あの時の様に無駄な気苦労をしないためにも、知らせる相手選びは慎重にと、学びました。

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