私が初めて大阪の葬儀に出たのは、自分の祖父が亡くなった時でした。
少し前から胃がんで病院に入院していた祖父が亡くなったと知り病院に駆けつけると、身内なので霊安室に通されました。
私や祖父の子供である父、妻である祖母が最後のお別れをして霊安室を出ると、この度はご愁傷様でした、とすっと近づいて話しかけてきたのが葬儀屋さんでした。
どうやら病院から連絡を受けて葬儀の依頼を受けにやってきたのです。
しかし祖父は生前から頼んでいた葬儀屋さんがあったので、そこには頼みませんでした。
そして、祖父の広い家で葬儀を執り行いました。
お坊さんがお経を読み、参列客が大勢来てくれました。
しかし私はお葬式も初めてな上に身内が死んだのが初めてなのでショックで祖父の顔をしっかり見ることすらできない感じでした。
お葬式は、祖父がもう高齢であるのもあってかそこまでしんみりせずに淡々と進んでました。
私が一番ショックを受けてたかもしれません。
身内を亡くした事を実感させられていく時間でしたから。
学生ならお葬式など式は制服で良いといわれ、小学生の私はグレーの小学校の制服を着てたのを覚えています。
身内が亡くなって初めてのお葬式はただひたすらに身も心も疲れた記憶でした。